健康維持・予防
健康維持・予防
私は自分に良かった方法を人にも勧めてきましたが、すべての人に良いとは限りませんでした。
なぜそのようなことが起こったのでしょうか。
健康になるための仕組み、すなわち免疫のシステムが分からず、的確な情報提供が出来なかった為でした。
お客様の弱いところを補強し、免疫力を高めれば、健康維持が可能だと解かりました。
もちろん、個々の対応は異なります。 健康になるための仕組みを5つに分類してみました。
人間の体の中でそれぞれが影響し合い、緻密なシステムが働いています。詳細につきましてはこの後の、「詳細」のコーナーでお知らせいたします。
「健康維持・予防」を実践するには腸管粘膜を良い状態にしておくことが一番重要です。腸管粘膜は「第二の脳」と言われるくらい神経細胞が脳の次に集中しているところです。緻密な仕組みで免疫力を支えています。そして腸内細菌は脇役として免疫力を支えています。
ところが加齢や環境の変化から腸管粘膜の機能の低下や腸内細菌が悪玉化し全体的に免疫力が落ちてきます。
その原因は生活習慣の乱れやストレス※1により自律神経のバランスが崩れ、腸管粘膜や腸内細菌に負担がかかるからです。免疫力が落ちてくると、日々の体内のトラブルを自分の力で治せなくなり、様々な症状が体に現れてきます。
このコーナーでは、「健康維持・予防」を実践するうえで重要と思われる免疫力を支える仕組み(全体像のイメージ)、実践できる健康法、最新情報などを取り上げてまいります。
皆様のお役に立てば幸いです。
補 足
※1:ストレスとは、暑熱・寒さ・細菌・対人関係・恐怖・不安などの精神的、物理的な外部からの刺激を言います。
6月5日に安倍首相が発表した成長戦略の中に、サプリメントなどの健康食品や農産物などで健康への効能・効果を表示することを認める方針が盛り込まれました。食品は医薬品とは異なることから、これまで効果を示してもいいのは特定保健用食品(通称・トクホ)や栄養機能食品に限られていましたが、来年度中には現行の規制が大きく緩和される見通しです。
疲労回復などの生理機能
現在、トクホや栄養機能食品は、健康増進法に規定された保健機能食品として「食品の機能性表示」が認められています。機能性表示とは、食品のもつ栄養機能(生命維持に必要な栄養を与える)、嗜好性(五感を介して美味しさを与える)、生理機能(疲労回復などを促し病気を予防する)の3つの機能のうち、特に3番目の生理機能について、その食品がどのような働きをするのかを、商品に表示したり、広告でアピールしたりすることです。
たとえば、お茶に含まれるカテキンは体脂肪を燃焼しやすくする効能のあることが知られていますが、これを一定の割合以上含んでいるペットボトルのお茶でトクホを取得すれば、体脂肪が気になる人に勧めて良いということになります。
科学的根拠がなければ機能性表示はできません。その基準を定めたり、商品ごとに個別に審査し許可するのが消費者庁です。栄養機能食品はミネラルやビタミンを補うもので、成分量が国の基準に合っていれば許可なく表示できる規格基準型です。トクホについては、1991年に導入された当初はすべて個別許可型でしたが、2005年に規格基準型が創設され、おなかの調子を整える成分として大豆オリゴ糖などの一日摂取目安量が設定されました。
こうした規制が行われてきたのは、食品の安全性を確保し、医薬品との区別を明確にして、消費者を保護するためです。ただ、現行制度のもとでは、トクホ申請のための実験データ等を準備する費用と時間がかかる上、申請から許可まで最長で2年かかるため、食品メーカーとしては活用しにくいという現状がありました。
消費者の混乱を心配する声も
規制緩和の主な目的は、企業等の責任で科学的根拠を示し機能性を表示できるようにすることで、個別許可型の手続きにかかる時間やコストを省き、制度の活用を促すことにあるとされています。この規制が緩和されれば、企業は食品の付加価値を訴求しやすくなり、超高齢社会を背景に市場はさらに拡大すると考えられます。
一方で、有効性を企業が客観的に評価する方法や、品質の管理方法、健康被害情報の収集など安全性を確保するための具体策は、まだ定まっていません。そのため規制緩和のやり方によっては不確かな情報が消費者の混乱を招くことを危惧する専門家もいます。
参考資料: Yahoo!ニュース(THE PAGE)(2013年6月26日 11時45分配信記事)
(コメント)
この度の健康食品の「機能性表示」解禁は、効果表示可能なトクホ(特定保健用食品)の商品に比べて時間と費用(平均4億円)が大幅に削減でき、商品に効果を表示しやすくなります。そのことにより消費者が健康食品を選びやすくなりました。
弊社もこのチャンスを活かして商品の良さをアピールして参ります。
(関連資料)
(1)健康食品開発費用と時間に関するもの:
http://www.sansokan.jp/healthcare/mlmg/1002-2.html
(2)時論公論 「どう考える 健康食品の表示」NHKアーカイブ2013年07月18日 (木)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/162319.html
(3)規制改革に関する答申 ~経済再生への突破口~ (平成25年6月5日規制改革会議) p.54~57
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/publication/130605/item1.pdf
(はじめに)
病気の多くはウイルスや細菌の感染で発症します。予防接種はそれらの感染症に対する免疫を獲得し、その病気に罹らないようにするために行われる方法です。使い方によってはとても有効ですが、現在の技術では副作用を伴うことも覚悟しなければなりません。
最近子宮頸がんワクチンに関するリスクが大きな社会問題になっています。2010年に国の助成が始まり、今年の予防接種法の改正に伴い4月に定期接種になったばかりでした。小学6年~高校1年の女子が対象で、父母らから安全性をめぐり懸念の声が出ていました。これまで推計328万人に接種され、1968件の副作用が報告されています。
予防接種の利用にあたっては、他方任せにするのではなく、副作用があることをよく理解し、ワクチンの特徴や摂取上の注意点を理解した上で活用したいものです。
子宮頸がんワクチン、検討会「一時的に接種推奨控える」
子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に長期的な痛みやしびれを訴える人が相次いでいるため、厚生労働省は14日、一時的に接種の推奨を控える方針を決めた。接種は中止しないものの、自治体に対し、対象者に個別の案内を出さないよう勧告した。法により自治体が実施している定期接種のワクチンで推奨を控えるのは異例のことだ。
この日、開かれた厚労省検討会が「痛み、しびれの原因を調査し、きちんと情報提供できるようになるまで、推奨を控えるべきだ」と結論づけた。対象者は希望すれば、これまで通り無料で受けられるが、医療機関での接種前にも、推奨されていないことが説明される。接種者が大幅に減る可能性がある。 (後略)
参考資料:朝日新聞デジタル (2013年6月14日20時47分版)
(コメント)
厚生労働省から予防接種に関するガイドラインが発表されています。16種類のワクチンの特徴と摂取上の注意点が記載されています。厚生労働省発表の下記の内容をご参照下さい。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/guideline/1.html
免疫力のバランスを崩している時に予防接種を行うと副作用の危険性が高くなります。予防接種で重要なことはワクチンの受け皿、つまり私達の体が健康な状態にあることだと考えます。生活習慣を見直し、日頃から免疫力に関係の深い自律神経のバランスを整えておくことをご提案します。
免疫力と自律神経の関係・健康法については、本ホームページの下記の記事をご参照ください。
協同乳業研究所技術開発室は、平成25年4月23日、腸内常在菌(腸内細菌)が大脳の代謝系に影響を与えていることを代謝産物レベルで明らかにしたと発表しました。
この論文は「Frontiers in Systems Neuroscience」に公開されました。
腸内常在菌を持つ通常のマウスと無菌マウス(腸内常在菌を持たないマウス)の大脳皮質を比較した結果、腸内常在菌を持つ通常のマウスの方が、統合失調症やアルツハイマー、多発性硬化症等の病気の症状に関連する23種類の成分が少なく、また乳児の脳発達等に関与している15成分が多く検出されました。
また思考や行動に関連する大脳のエネルギー消費にも腸内常在菌が影響していることが明らかになりました。
腸内常在菌を持つことで、大脳の代謝系に影響を与え病気の発生を抑えたり乳児の脳の発達を促進したり、また思考や行動にも影響を与えていることが示唆されました。
(コメント)
今後研究が進めば、人が腸内細菌と助け合って生活(共生)している具体的な事実が明らかになる日も近いかも知れません。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
http://www.lkm512.com/contents/FSN_201304.pdf
...
先日、講師をお招きして健康セミナーを開催致しました。
その時の要旨をまとめましたので皆様の「健康維持・予防」にお役立て下さい。
~健康維持・予防の実践と医療との関わり方について~
期 日:平成24年11月24日(土曜)15:00~17:00
会 場:広島市東区民文化センター 大会議室
講 師:東京女子医科大学 ・ 川嶋 朗 准教授
【健康セミナー要旨】
冒頭に「風邪の常識力」について参加者に質問があった(ポイント①)。私達が常識と思っている対処方法には間違いがある。そして自分の体のことは自分で考えて対処し、医療とうまく付き合うことが大切だ。
市民の対応策
?① 医療の提供者の言いなりにならない |
?② 自らを守らねばならない |
?③ 医療の正しい知識が必要 |
このまま医療費が膨らんでいくと国の財政が破綻する。税金対策の前に医療費を下げる対策を取るべきだ。
現代人にとって心と体の冷えが大きな問題になっている。冷蔵庫・エアコンの普及、冷たいものの過剰摂取、薄着、運動不足、ストレスなどが原因である。
冷え対策として「温める」ことは効果が大きい。
手軽で安価な冷え対策(温活)
食事 ? |
?1、冷たいものを取らない |
?2、温める食材 | |
?3、食べ物をよく噛む | |
運動? | ?4、適度な運動 |
?5、早寝早起き | |
外から温める??? | ?6、冷やさない服装 |
?7、正しい入浴※1 | |
?8、湯たんぽや温熱シートなどの利用 | |
?9、マッサージなどのほぐし |
※1:血めぐり改善のための入浴法:38~39℃の湯船に30分以上(最低でも10分以上)浸かる。
入浴後、できるだけ早く乾かして就寝する。
真の予防
真の予防には病気にならないための意識改革が必要。そのためには自分で気付かないと行動は変わらない。
意識改革が可能な疾患は「がん」だが、その理由は死を意識するから。ならば死を意識することで意識革命が出来る。
(提 案)QOD(Quality of Death、クオリティ・オブ・デス、死の質)を考えよう
死の期限を決めて、①やるべきこと ②やりたいこと ③やれること を決める。
決めた期間内に行うにはその期限までピンピンしていないといけない。
そのためにどうすればよいかを考える。つまりQOD、Death Styleを考えればQOL(Quality of Life、クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)が上がり、ライフスタイルが向上する。
期限が来たらまた改めて考えればいい。
「風邪の常識力」について(質問)
・ひきはじめに風邪薬を服用すると早く治る? |
・熱があったらどんどん冷やした方が治る? |
・熱があったら入浴を控える |
・食欲がなくても食べないと治りが悪い |
・積極的に風邪薬を使うべき?? |
・抗生物質は有効?? |
・注射や点滴は有効?? |
・うがいは気休め?? |
回答:すべてNo
詳しくは「冷えを取って治す!症状別改善法55」
(川嶋朗著、宝島社)参照
がん予防(治療)に必要なルール
1.「冷え」を取る |
2.「免疫力」を高める |
3.「活性酸素」を防ぐ |
4.「腸内環境」を整える |
5.「有害物質」を解毒する |
川嶋流 がんにならない食べ方12か条
1.全粒穀物を摂る |
2.よく噛みながら食事を摂る |
3.食物繊維を摂る |
4.果物を控えて野菜を摂る |
5.水分は一日1~1.5L摂る |
6.1日1回きのこ類を摂る |
7.青魚を摂る |
8.1日30品目摂ることを目標にする |
9.塩はなるべく控える |
?10.肉類は控える |
?11.甘いものは控える |
?12.旬のものを食事に取り入れる |
...
20世紀の治療医学に対し、21世紀は予防医学と言われています。
その予防医学の旗手として注目されているのが腸内細菌です。
腸内には約100兆個、100種類に及ぶ細菌が棲息し、腸内フローラ※1を形成しています。腸内フローラは食物や消化管の分泌成分を栄養素として摂取し、増殖しては排泄されています。この腸内フローラのバランスを善玉菌優勢、悪玉菌劣性に保つことが疾病予防、健康維持・増進に重要と考えられています。
そして腸内フローラに有効な機能性食品の存在も明らかになってきました。腸内環境改善に関連した機能性食品を分類すると、3つに分けられ、プロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスになります。(光岡知足編:腸内フローラシンポジウム「腸内フローラと生活習慣病―食生活とのかかわり―」学会出版センター、2001)
3つの分類
(1) プロバイオティクス:
乳酸菌、納豆菌、酪酸菌等、腸内細菌のバランスを改善するために摂取する「生菌」の総称です。
しかしビフィズス菌や乳酸菌は酸に弱く、胃液や胆汁の中でほとんど死滅してしまいます。腸内では宿主の固有菌以外は住み着くことが難しく、大半が排出されてしまいます。
(2) プレバイオティクス:
オリゴ糖や食物繊維等難消化性食品成分で、ビフィズス菌等の善玉菌のえさを指します。
乳酸や酢酸を生成し、排便を促す作用があります。
(3) バイオジェニックス:
代表的なものに乳酸菌発酵(代謝)物質があります。
乳酸菌発酵物質には生理活性ペプチド、各種アミノ酸やビタミン類を含む食品であり、腸管を介して免疫力を上げたり、コレステロール低下作用、血圧降下作用、整腸作用等があります。
参考資料 順天堂大学医学雑誌 「順天堂医学 50巻2号187 (2004)」
(コメント)
最近特にヒト由来の乳酸菌等で作った発酵代謝物質が注目を集めています。
このことは「健康維持・予防」のコーナーの「腸内細菌」のところで今後紹介して参ります。
補 足
※1:腸内フローラとは、我々の腸の内部に生息している多種多様な腸内細菌群が作り出す一種の生態系のようなもので、我々の摂取した食べ物の消化を助けてくれたり、外部から腸内に進入した病原細菌の増殖を抑えたりすることで、腸内の恒常性維持に役立っています。
日頃元気なので大丈夫だと思っていても何となく体調に違和感が出てくることがあります。そして、その状態が続き気になり始めた頃に周りに病院に行くことを勧められ、通うことになってしまう・・・。
「病気になる前に気を付けておけば良かった。」とよく聞く言葉です。日々生じる体のトラブルも自分で治せる健康な体を維持できれば立派に予防できるはず。しかし体のトラブルの原因である生活習慣の乱れ等に自分で気付き軌道修正して予防することはなかなか難しいようです。
予防の段階から客観的にフォローしてくれる第三者の存在があれば心強いものです。
先日興味深いコラムを見つけましたのでご覧下さい。
日本経済新聞(平成24年3月11日)
(前略)
日本は高齢化社会に向かってまっしぐら、の状態にある。多くの人が蓄えを持つのは「老後の病気に備えて」という理由が圧倒的だ。高齢になると体の不調を訴えることが増えてくる。このままだと医療・福祉保険財政が破綻する。今や年をとることがリスクを負う時代になっている。
私たちは病気になると医療機関に行く。病気は文字通り病にかかったときにそれを癒やす場所だ。確かにありがたい施設だが、病気やけがをしないと世話にならない。もっと、普段から個々人の健康について気軽に相談に乗ってくれる所があればと、誰しも思うのではないか。
そこで、病院ならぬ「健康院」作りを提唱したい。健康に配慮した食を扱う健康機器メーカーのレストランが話題になるなど、ここ何年か「健康ブーム」が続いている。健康に対する人の関心も高い。「いつまでも健やかに暮らしたい」と思う人は多い。
「健康院」では、公費で、体に良い食や運動を始め健康に関する相談にのってくれ、アドバイスもしてくれる。もちろん、健康診断も。要は、体の管理を本人と一緒に考えるところと言ってよいだろう。医療保険でまかなえば、現在の治療中心の医療・医学から、予防中心の医療・医学への転換が図れるだろう。
(中略)もう一つ、「健康院」作りを阻んでいる理由がある。予防医学に力を入れたら、国民医療費がどれだけ削減できるかというデータがないということだ。医療・医学の世界でいう明確なエビデンスがない。健康を楽しめる社会作りのために、今からでも遅くはないからそのためのデータを蓄積したい。
(江戸川大学教授 中村雅美)
医療の世界は、20世紀は西洋医学が主流で、治療医学(かかった病気を治療する医学、対症療法)が中心でした。21世紀に近づくと西洋医学に替わる代替医療(鍼や灸、温熱療法、アーユルヴェーダ、栄養療法、心理療法など)が再び注目され、予防医学(病気にならない体を作り病気の発生を予防する医学)が普及し始めました。21世紀に入り、もっと積極的に健康維持・予防を目指した活動も始まっています。日本では東京女子医大が中心となって統合医療を提唱しています。西洋医学と代替医療の良いところを統合し、病気をかなり初期の段階で発見したり予防、根治、健康維持の増進などを目指しています。
下記の記事で取り上げましたように、国も予防を目的に統合医療について検討を始めました。弊社は医療の最新情報に注目しながら、皆様にとってより良い「健康維持・予防」の情報をこのコーナーで提供して参ります。
また、統合医療にご興味のある方は日本統合医療学会のホームページをご覧ください。最新の統合医療の情報が記載されています。 http://imj.or.jp/
厚生労働省医政局は平成24年3月26日、「統合医療」の今後のあり方を議論する検討会の初会合を開いた。厚生労働科学研究などで積み重ねた知見を踏まえて、「概念」「課題」「今後のあり方」を検討。医政局長による検討会との位ち付けで、学識者らによる本格的な議論が始まった。
▼記事全文はこちら
http://www.kenko-media.com/health_idst/007549.html